Care | 栄養ケア
栄養ケア
食べることは、人間が生きていくうえで必要不可欠なものです。うまく食事ができないと、心身ともに機能が低下してしまいます。そのため、こまくさ診療所では患者さんの体調管理のひとつとして、栄養ケアを重視しています。
「思うように食べられない」というもどかしさや、「最期まで好きなものを食べたい」というご本人の意志に応えます。
高齢者栄養ケアサポート
当院では、一般的な栄養管理ではなく、高齢者に必要な病態栄養学を考慮した栄養ケアを実践しています。具体的には以下のようなサポートを行っています。
- 身体状況・栄養状況に合わせた栄養のアドバイス
- 食事摂取量と栄養状態のスクリーニング・モニタリング
- 退院して在宅療養となる方の栄養サポート
- 摂食・嚥下に合わせた栄養のアドバイス
- 各慢性疾患の方への食事と栄養の対応サポート
高齢者に栄養ケアが重要な理由
高齢者の多くが加齢に伴う運動量の低下や消化器能の低下、噛む力の低下などによって、食事量が減少していってしまいます。その結果、知らず知らずのうちに低栄養の状態になってしまうケースは少なくありません。そして、ほとんどの場合「年のせいだ」と考え、何も対策をせずに受け入れてしまっています。
しかし、寝たきりではなく活動的な日々を過ごすためには、筋肉量を維持・増加させ、フレイル(虚弱)やサルコペニア(加齢による筋肉量の減少)を予防する必要があります。そのための方法として、充分な栄養を摂取できるようケアすることが重要なのです。
低栄養の危険性
低栄養に陥ってしまうと、筋肉量や筋力が低下するだけではありません。以下のような状態を招いてしまうリスクが高まり、自分らしく生きることが難しくなってしまいます。
- 免疫力の低下
- 体力の低下
- 認知機能の低下
- 骨密度の低下
- 気力の低下
訪問診療×栄養ケア
栄養状態を知るためのバロメーターのひとつにアルブミン値があります。蛋白摂取不足による栄養状態の低下によって、アルブミン値も低下します。しかし、下記のような身体状況でもアルブミン値は低下していきます。
- 肝機能低下による、アルブミン合成障害
- 腎不全、ネフローゼ症候群による、腎臓からのアルブミン漏出、広範囲のやけどによる、体表面からのアルブミン漏出、たんぱく漏出性胃腸炎による、○消化管からのアルブミン漏出
- 感染症、炎症性疾患、悪性腫瘍などの疾患や、手術などの侵襲による、アルブミン消費増大の時
つまり、アルブミン値の低下は、栄養状態の低下を疑うと同時に、アルブミン低下をもたらす疾患が隠れていないかを判断しなければいけません。
当院であれば、医師による診療と栄養ケアの両方を行うことで、総合的なサポートが実現できます。